どんな顔で手を振ったものやら、あまり記憶になかった。良くない考えがわっと襲ってきて頭が爆発しそうになる。感情が渦巻く。考えが追いつかなくなる。
『オッケー、多分そっちじゃないんだ。この方法は一旦おしまい』
君の留める声がする。立ち止まり、ようやくそっと息を吐く。
自分ではない視点で考えること、反対の意見を想像すること。そのうえで、嫌だと感じたらやめること。あの頃よりは随分上手くできるようになった。
君と離れてからも、私の中にはたぶん君がいて。君ならどう言っただろうと考えればなんて乗り切れる気がしてる。
そばにいてもいなくても、一緒にいることはできるから。最後に握った手のあたたかさを思いながら、断りの連絡をするために私はスマホを取り出した。
『君と一緒に』
1/7/2026, 9:04:14 AM