らんこ

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15年前。

君は私たちの誰にも何も告げずにいなくなってしまった。

そのとき私は君と友人になって5年ほどだった。

君と私は誕生日が同じだった。

年齢は私のほうが1つ上だったけど、知り合ってすぐから意気投合した。

本当にとても気が合って、よくふたりで食事も行ったし泊りがけで出かけたりもした。

周囲からも君と私は容姿の特徴は真逆の双子のように認識されていた。

君が交際相手の男性が変わるたびに、少しずつ私や他の友人たちと会うことが減り、気が付けばみんな音信不通になってしまった。

その当時のSNSで君が別の地で生活していることはなんとかわかったけれど、それも数年で途絶えた。

あれから15年。

君はいま、健やかで幸せに暮らしているのだろうか。

私は君と過した3倍の年月が過ぎたいまも、君と友人として過したあの頃を何度も思い出している。

空を見上げるたびにいつも願ってしまう。

この空の見えるどこかにいる君も、私や私たちを思い出して懐かしんでくれてたら嬉しいなと、そう願ってしまうんだ。

8/16/2025, 5:53:27 PM