コハク

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星が溢れる
君が亡くなって空の星の一部になった。
人は亡くなったらお星様になるんだよ、幼い頃に母からそう聞いた事を思い出して何となく夜空を見上げた。
キラキラと輝く星々。僕も遠くない未来で死んだ時に星の一部になるんだろう。その時は君の隣のお星様がいいなぁ。君とまた、肩を並べて輝ける、僕らはいつも誰かの光だった。
君がいたから僕は居た。僕がいたから君は居る。
僕らが歩んだ軌跡は誰かの道標。いつも誰かの輝きに寄り添えるように。僕らはずっとその時まで生き続ける。僕らが憧れた一等星のように。
もし夜空がたくさんの星々を抱えきれなくて、夜空から溢(あふ)れそうになったら、きっと僕は君と一緒にすすんで溢(こぼ)れる。君となら星から溢れたって構わない、君の隣が僕の居場所だから。
僕は頑張った。今そっちに行くからね。
窓越しに輝く星々に優しい笑みをこぼした。

3/16/2023, 9:39:35 AM