題名:夢の断片
あの日聞かれた質問、将来の夢はなんですか。
幼い私はケーキ屋さんと答えた。
ある日先生は言った。
人生は何があるか分からないと。
ある日先生は言った。
将来をちゃんと考えなさいと。
その日私は先生の言っている意味が良く分からなかった。なぜなら未来が分からないのに、将来を考えるという、無駄なことをしていたから。そして、矛盾しているように思ったから。
幼い頃の私は、ケーキ屋さんになりたくなかった。
なぜなら夢がなかったから。
ずっと、現実が歪んで見える。
眼科に私は行った方が良いのかもしれない。
現実は、矛盾だらけだと知った日、ますます私は生きる意味が分からなくなった。
同時に怖くなった。
もしかしたら私の生きがいはどこかで矛盾しているかもしれないから。
矛盾していたらどうしよう。顔に手を当て、冷や汗を隠した。
ある日先生は言った。
矛盾は良くないと。
だから私は良くない。私はどうしたら良いか分からない。先生は何を言っているの?そしたらこの世界は良くないってこと?でも世界は幸せで溢れているのに、矛盾があったら平和にならないよ?
先生、先生、
私はどうしたら良いですか?
―私はその夢から覚めた。
―結局は夢落ちだった。
―あの頃純粋だった気持ちはもう、黒く汚れた。
―夢の欠片を一つ拾った私は苦笑して言った。
「眼科にでも行こうかな。」
という、くだらない冗談を。
11/21/2025, 11:48:50 AM