初デートを終えた彩子は、親友との馴れ初めを思い出していた。
彼女とは誕生日が一日違いで、この地区に移り住んだのもほぼ同時期だったことから仲良くなっていった。
今日会った彼も、彩子と同じ地区に住んでいるという。小・中学と大学の出身校が一緒で、引っ越してきたのも同じ頃。
数多の異性が登録しているマッチングアプリで、一人目から近所の人間を引き当てたのは、何かが働いているとしか思えなかった。
春一番のような存在だった。
彼と関わることができたなら、自分を変えられる気がした。
【予感】彩子2
10/21/2025, 3:29:57 PM