「泣かないで(創作)」
なんでこうなってしまったんだろう。
…突然私の気持ちが冷めてしまった。
どうやって話を切り出そうか…そんなことを思いながら、ひとりカフェで彼を待った。
しばらくして、嫌な予感がしていたのか、少し浮かない表情を浮かべながら彼は私の前に座った。
「今から話すことって、嫌な話?」
「まあ…そうかな」
彼は、唇を軽く噛んで俯いた。
しばらく足元を見ている彼の目から涙が、ポツリ、ポツリとこぼれ落ちた。
「別れ話しようとしてるんでしょ?!俺は別れたくない。何がいけなかったの?」
「そうじゃ無くて…5分おきにLINE入れるのやめてくれないかな?最初は嬉しかったんだけど…対応出来ないし」
彼は私のことが大好きで、頻繁に連絡を取りたがる。特に束縛をする訳では無かったが、5分おきのLINEはしょうじき、しんどくなっていた。
友達に言わせれば、よく1年も頑張ったと。私の気持ちが冷めたのではなく、当たり前の感情だと言ってくれた。
「別れ話じゃないんだね? 」
ほっとした顔で彼が微笑んだ。
「5分おきは辞めるよ!10分おきにする」
「だから、そういう事じゃなくて…」
はぁと大きくため息をついた。
別れを切り出すのも時間の問題だった。
11/30/2024, 2:23:24 PM