孤月

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あなたも私も屑だってわかっている。
だから惹かれたんです。

何も合わないのに、離れられなかった。
あなたは友達だと言いながら、身体の関係を求める。
私は寂しさを埋めるために、友達の線を超えた距離で関わる。でも、セフレと定義された関係はただ虚しいだけだった。

「恋人じゃだめ?」

重い鎖のようなその言葉は、絶対に口に出せない。
恋人のようなことをするのに、現実的には恋人になるなどあり得ない組み合わせ。だから都合が良い、を選ぶしかなかった。

仮に関係が終わったとしても平気だと思っていたけど、あなたが引き止めようとすると、約束を果たせてないからと罪悪感で戻ってしまう。
結局何度も身体を許して、自分のプライベートもどんどん犯されていった。

私はあなたを知らないから、去れない。あなたを知ってからじゃないと去れないなら、一生私は呪いにかけられたままなのだろうか。
これは一種の洗脳…?などと思いながらもなぜか求めてしまっている。あなたをもっと知ってしまえばどんなに屑だとしても好きになってしまうとわかっているから、知るのが怖い。けど知らないままだと離れられない。

どちらも自称優しい屑。
出会ったのは必然だったのかもしれない。
けど、このままじゃ失うだけ。
いくら惹かれていても、幸せじゃないなら離れなきゃいけないかな。
あなたの呪いだって、皆にかけてるんだろう、
だったらもう離れていいよね。

あの惹かれた瞬間を忘れたくないけれど、どの関係でも私たちは壊れてしまうだろう。
知らないまま去ってごめんね。

9/4/2025, 10:20:19 AM