高温で熱せられた肉が煙を上げる店内で、男の顔は不規則に炎に照らされていた。眼光鋭く、肉の色の変化を見つめている。リズミカルに塩を振る手が膝と連動して動いた。 幾本も並んだ串を手早く裏返していく。焼けた肉が艶やかに姿を現す。もう一度塩を振り、次の串の準備に入る。 焼き台の前に戻ってきたその瞬間、炎を受けた男の目が輝いた。 男は串を掴み、焼き台から皿へと移しかえる。「はいおまちどお! もも一丁!」
2/17/2025, 11:43:57 PM