四片

Open App

〝溢れる気持ち〟

私は、ずっと弟の影にいた。
才能も無いのに出しゃばる事もできず、
ずっと自分を押し殺してきた。
けれど、弟は家を出た。
残った私は、どうすればいいのだろう。
溢れる気持ちに、身を任せてしまおうか。
まあ、そんなものは私にはないのだけれど。
私は、意志の無いただの人形。
どうせなら、せめて、誰かのために操られたい。
それで、本当の私が二度と分からなくなっても。

2/5/2024, 2:21:20 PM