テーマ ありがとう、ごめんね
「プー」と音を鳴らして走っている車。そんな光景をぼーっと眺めていたあいつ。
「あ、こんなとこに居た」
今日も学校を休んでいたから...どっかでぼーっと外を見ているんだろうなと思った予想通りだった。
「だって~本当に学校めんどいんだもん」
あいつが学校に来なかったら僕が探すのがいつも。
「こねぇと卒業できないぞ?」
「それはやだな〜、あ!僕の分も授業受けてよ!」
「んなことできないって」
呆れてきた。そうして僕は帰ろうとした。
「ねぇね」
「ん?何?」
あいつに呼びかけられた。
「僕が居なくなったらこんな面倒なことしなくてすむよね?」
「はぁ?」
「今までありがとう、そしてごめんね」
「何いってんだよ...」
「君に祝福が訪れますように!!!!」
そう言い、車の方へ走っていった。
それからの記憶は全くない。ただ、分かったのはあいつはもうこのセカイには居ないことだけ。その事実だけで僕の見るセカイは苦しいものへと変わっていった。
おわり
12/8/2024, 10:53:13 AM