ノーネーム

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「太陽のような人」
僕はそんな大人になりたかった


いつでも明るくて 眩しくて
誰かの背中を強く照らす人に

目の前がどんなに朽ちて 荒れ果てても
それでも世界は綺麗だと言える人に

冷たく暗い海の底を歩く誰かの
その震える手を優しく包み込む温かい人に

きっと誰もがそんな大人になりたいと
願ってきたんだろう

現実はどうだ
皆が一日を生きるのに精一杯で
今日もまた何かを諦めて、傷付き、
後悔を背負い 影だけが濃く伸びていく

辛いよな? 辛いよなぁ
今日もよく頑張ったなんて
微塵も思えない真夜中に
太陽のような光などある訳もない


僕もずっとそうなんだ
心の中で何か燻ぶっていても
もういいや、そう思いながら
こんな詩を書いている


諦めたくないだけなのかもしれない
こんな僕でも
いつか、誰か一人だけでいいから
その誰かをを照らす光になりたいのだと

2/22/2023, 4:11:06 PM