「お幸せに」なんとか絞り出した私の声は恐らく震えていただろう。彼女のその眩しさに水を差したくは無かった。ただひたすらに彼女がもうそばにはいてくれることはないということを脳裏で確認するだけだった。見たことのないような蕩けるような笑顔は私の知らない顔だったのだ。それ以上何も言えなかった。私は彼女を愛していた。ただそれだけだった。『幸せに』
4/1/2024, 8:16:51 AM