木枯らしを背にして歩く。
冷たい風が背を押す感覚が心地よい。
こういう風の日は、趣味を行う絶好の良い日だ。
ほら、冷たい風のせいで、誰かがこちらに向かって顔を伏せて近づいてくる。
私は笑みを浮かべながら、手元のナイフの切っ先を獲物に向けた。
(もう1つ正反対の物語が思い浮かんだので、書きます)
今年の風はいつもより冷たい。
いつも陰ながらに守ってくれていたものを、失ってしまったせいだ。
どんなに失いたくないと願っても、その想いはあっさりと散ってしまった。
だから今日とて、頼みの綱の育毛剤を買いに行く。
1/17/2024, 11:51:38 AM