sairo

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海の底に沈んでいくような、そんな静かな終わり。
手の中の宝物は粉々に砕け、もう元には戻せない。

小さく溜息を溢した。
誰もいない。ひとりぼっちの秘密基地。
結局、みんな忘れてしまったのだ。自分だけが子供で、みんなは大人になってしまったのだろう。

「仕方ない。大人になったんだから、仕方ない」

言い聞かせるように繰り返す。込み上げる涙を乱暴に拭い、歩き出す。
終わりなんてこんなものだと、無理矢理に笑ってみせた。

12/30/2025, 9:48:56 AM