【どこまでも続く青い空】
高いビルの上。ビルの屋上の、フェンスの向こう側。
そこに君は立っていた。
「もう、疲れちゃった、ごめんね、、、」
彼女はずっといじめられていた。僕は助けたりいじめを忘れられるよう協力したりしていた。
きっと〝ごめんね〟は申し訳なさから来るものなのだろう。
〝ごめんね〟と言うのなら死なないでくれよ、せめて。せめて〝ありがとう〟と言ってくれ。
待って、待ってくれ、行かないで、、、
「お願いだ!考え直してくれよ!お願いだから、、、」
と、何度も伝えたが彼女が頷くことは無かった。
ただ、彼女はずっと「ごめんね、ごめんね、」と呟き、最後に「ごめんね、今までありがとう」
と言って落ちてしまった。
フェンスの向こうに伸ばした手の先には誰もいなかった。
僕の手はからぶるばかり。
僕は泣き叫んだ。そして、空を見た。
目の前でなくなってしまった彼女の名は空野葵。
空は、彼女のように、綺麗な青色だった。
綺麗な綺麗な空。
〝どこまでも続く青い空〟
10/24/2024, 10:08:08 AM