君のことが嫌いだよ、というと君は「残念だね」と言った。僕は僕を嫌う人を愛せるほど器用じゃないから、と。
ああ、そんな君が好きだ。俺は愚かだから君の大きな愛というものに包容されるだけでは物足りなくて、家の事情で此処を去るということを知ってから君の記憶に残ろうと最後の足掻きをした。別れる男に花の名前を教えろ、というのは的を射た表現なのだろう。俺の場合は付き合えてすらないのだけれど。君のことを嫌う人がいる度に俺が、俺みたいな奴がいたことを思い出して欲しい、という願いは叶いそうにもない。
love you/情けない
2/23/2023, 3:52:56 PM