駄作製造機

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【君からのLINE】

君に恋をしたんだ。

ちょうど今から4ヶ月前。

君のことをひとつひとつ知っていくたび、私は胸がドキドキして、締め付けられるようだった。

学校でしか会えない君に、もどかしさも感じていた。

恋を自覚したのはつい最近なんだ。

今までわかっていたけど見て見ぬ振りをしていたんだ。

好きになっちゃえば、必ず後悔する未来を歩むことになってしまうから。

でも学校で君に会うたび、君の笑顔を見るたび、君の匂いを鼻が通るたび、私はそのたびに君を好きになっていた。

もう、隠しきれなかった。

恋を自覚してからは、一方的だった私は急にいなくなった。

顔を合わせるたびにカッコいい、好き。

そんな感情が出てきて、それを君に感じ取られたくなかったから。

消極的になった私を見て、君はどう感じたのかな。

いつも話しかけてきてくれたのに、おかしいなって思ったかな。

ごめんね。私、君のことが好きすぎて話しかけられないんだ。

本当のことを言いたい。でも、それを言っちゃったら私と君の間にある恋を隠した友情がなくなってしまう。

君と付き合うっていう妄想をしたのはもう何千回目だろうか。

妄想するたびに自分の嫌なとこばかりが目立って、やっぱり私なんかに恋愛は無理かなとか思っちゃったり。

でもやっぱり君が好きなんだ。

どうしようもないくらいに好きなんだ。

『え、、?!』

夏休みの終わり。

君から急にLINEが来た時、私ビックリしちゃった。

LINE追加しようかなって思ってた頃だったから。

LINEでの君は、現実で喋るよりずっと生き生きしてた。

そんな君を見て、私はまた君と言う沼にハマった。

推しとは似ても似つかない。

彼もまた、1人の人間だった。

私は1人の男の子に、今までにないくらいの感情を持っている。

そう思ったら、案外生まれてきて良かったのかも。って思えた。

夏休みが終わった。

また同じ日常の始まり。

君と話せる、日常の始まり。

ウキウキした。

でも私はやっぱりチキン。

いざ話そうと意気込むけど、何をどう話したらいいのかまっったくわからないのね。

いつも遠巻きに見つめて、幸せを噛み締めてるなんて、気持ち悪いよね。

LINEでなら、お互い楽しく喋れるかも、って思ったけど、、貴方とのトーク画面に行くことすら、憚られた。

ほんと、私って臆病チキン。

貴方からLINEしてきてくれないかなぁ、なーんて思って、結構待った。

スマホの画面が光るたび羽虫のように飛びつく自分。

絵面最高に笑えるでしょ?

実際そうなんだよ。恋する乙女は本当にそんな感じ。

公式LINEで落ち込んだり、こんな通知いらねーよって悪態ついたり。

そのうち、私は面倒くさくなってきちゃったんだ。

君からのLINEを待って、こないのに落胆して。

そんな毎日が、本当に面倒になっちゃった。

こんなんだから恋愛向きじゃないのよね。

『もー、飽きた。』

漏れ出た言葉は、私の心を軽くしたの。

駆け引きって、面倒だよね。

『一生独身最強!』

声に出して虚しくなった。

けれど君からのLINEは、もう待たないよ。

9/15/2024, 10:32:31 AM