副菜

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自分が納得して離れられるまで、満足いくまで、とことん好きでいよう。何も期待しない、見返りは求めない。会いに来てくれるだけで幸せ、そう言い聞かせて過ごしてきた3か月だった。初めて一緒過ごした夜は季節外れの雪の日で大きな傘を持って行った。外は寒くて初めて繋いだ手は大きくて温かかった。天気予報士が記録的な雪だと説明している声を聞きながら抱き合った。春が来て、全国の花畑の特集をみながら綺麗と言ったあなたが意外だなあと思ってそう伝えた。少し不機嫌そうによく言われるけどそんなことないと答えたけど、どうも花畑にあなたが居るところは想像つかない。やっぱり、人間は欲が出てしまうようで、都合いい関係を辞めて安定した関係を築きたいと思ってしまった。そう願ってしまうとこの関係は破綻する、分かっていても、隣に居るうちに次に会う予定を立てたり、2人で遠くに出掛けしたり、友達に紹介し合ったり、そういうことをしてみたいなあと想像してしまって苦しくなる。本当に好きだけど付き合えないと泣くあなたをみて、お前が泣くなよと言いかける。わたしが居なくても傷のひとつも感じないようなあなたが。わたしは今すぐにあなたから離れることは出来ないけど、ゆっくり離れる準備をしてる。あなたが居なくてもわたしがひとりで生きていけるように。だからそれまではこれは愛として、大切にしてくれないかな。

#25 恋か、愛か、それとも

6/4/2025, 9:27:22 PM