: 柔らかい雨
心がどうしようもなく疲れた時
私はみどりに会いに行く
木立が集うみどりの中
清々しい空気に包まれ
みどりが放つ吐息を
ゆっくりと肺に流し込む
私が私になれる場所…
こわばった体の力が震え
悲しい雫が頬を伝う
無の静寂が誘う手に
ありのまま身を委ねる
心の中に柔らかい雨が降り注ぐ
ぽつんぽつんと芽生えた苦しみを
優しく拭い去るように…
私は今、ちゃんと生きている
心がちゃんと、息をしている
私が生きている証を
息衝く尊さを
みどりはいつも教えてくれる
柔らかい雨に虹が架かる
私はまた、歩いていける…
桜月夜
11/7/2024, 4:21:30 AM