【たそがれ】
誰かの期待に応えるため
誰にも見つけられないように
ずっと奥で隠した僕が
道端の小石蹴って誰そ彼に少し顔を出す
小石と一緒に転がっていく音がただ鳴り響いて
やっぱり周りに誰も居ないことを知らしめる
この少しの間だけ水面に出て呼吸が出来るけど
帰り路の最中にまた影へと押し込んで誰かになる
誰にも理解されないだろうし
誰にも気づかれない
この時間が過ぎたらまた皆んなの望む姿にならなきゃ
伸びてく影に追いつかれないように急ぐふりをする
--きみに出会う前の話
2024-10-01
10/1/2024, 3:04:19 PM