たいくう、天空の輝きに私の眼が灯ったのはいつだったか。
たいくう、青空を二つの眼で見上げてもうつろなノイズが走るよ。
たいくう、朝空に伝う蜘蛛の糸はみな電子情報網になってしまった。
たいくう、手のひらをあたためる雀が飛ぶ夕空はどこにあるの。
たいくう、移ろいやすい虚空はブルーライトを浴びた瞳には笑って泣きたくなるほどに痛いよ。
たいくう、夜空しか見上げられない淋しさに熱は冷めていく。
たいくう、私もいつかは自然湧き上がるあらしの闇に眼が灯るだろうか。
たいくう、あなたが見たよい月を私もひとりで見て寝るよ。
おやすみなさい大空。
(241221 大空)
12/21/2024, 1:08:31 PM