糸花

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『星空の下で』
窓の向こう、暗闇から聴こえるドォンという音。

「あれっ? ねぇ! 花火じゃない!?」

そう言ってきみはベランダへと走る。

ほとんどは建物に隠れてしまい、大きい花火だけが少し見えるだけだった。

「あーぁ、知ってたら計画立てて出掛けたのにね。今からでも開催されるところないかな」

そう言ってきみはハッシュタグやら、ネットを巧みに使い調べる。

花火が終わった空は、静かだ。

「見上げて、どうした?」
「星空って、こういう時にしか見ない気がしたから」
「こういう時?」
「外に出れば自然と見上げてる空だけどさ、星空は夜にならないと見れないじゃない? 花火があるとか、流れ星がよく見えるとか、理由がないと」
「なるほどね。確かにそうだわ」

田舎のほうが星がよく見えるらしいが、計画して見に行くのもいいかもな。

4/5/2024, 11:36:52 AM