S e n a

Open App

#27

素足のままで

気になっていたが、ネイルが塗られていない
足にサンダルを履く。

ノーメイクのような恥ずかしさがあったが
サンダルが履きたい気持ちが勝った。

今朝は苦手な早起きをして車を走らせた。
渋滞に少し巻き込まれながらも、海へ向かった。

車から降りると、照りつける太陽とともに
まとわりつくような暑さが体を包んだ。

砂浜に降りて行く。
ざっざっざっと、砂の音がする。
目の前には陽射しでキラキラと光る海が
広がっていた。

サンダルを脱ぎ、素足のまま波打ち際まで
歩いていく。
潮水は暑さで生温かった。
それでも心地いい。
くるぶしくらいまで進んだところで振り向くと
待ち侘びたようにシャッターを切られた。

彼は撮れた写真を見せてくれた。
キラキラ光る陽射しと広がる海の中に笑顔で振り向いた私がいた。

その写真は私の宝物になった。





8/27/2025, 8:35:41 AM