喜楽ここあ

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「愛情(創作)」


幼い頃、連れ子同士の再婚で新しい家族ができた。私は母の子だからなのか、父親からの愛情を感じることなく過ごしてきた。

多分それは、私が拒否していたからだろう。父親は必死に父になろうとしていたのかもしれない。今なら少しは、分かるような…分からないような曖昧な気持ちだ。
尚更、幼い私にはそれを感じる力もなかった。

やっぱり心から満たされなかった。
どうしても。

私が好きになるのは、年上の人ばかり。私を愛してくれ、包み込んでくれ、とても安心感があったからだ。同年代の人では物足りなかった。

「愛してるよ」

この言葉を聞いてしまうと、気持ちがさめてしまい、別れ話に発展してしまう…

もうこれは、トラウマなのかもしれない…言葉ではなく、態度や気持ちで自然に感じさせて欲しいと願ってしまう。

いくらでも相手を試すチャンスはあったけど、自分から行動するのも何か違う気がして…心が不貞腐れていたのかなと、ふと思う時もあった。

ある時わかったことは、幼かったから愛情を感じる力が無かったからではなく、自然に感じさせて欲しかったという思いが未だに根強く残っているという事だった。

帰る場所はここにあるという、無条件の愛に包まれたかった。心満たされるように。

11/28/2024, 1:02:02 AM