【涙】
6月のある昼間
少し湿った芝生に寝転がる
空には皆大好きな
ふわふわのわたあめ
「あなたはきっと
皆に好かれているんでしょうね」
「それはどうかな
…君は6月が好きかい?」
「嫌いよ、だって雨が降るんだもの」
わたあめは急に白から黒くなった
皆から愛されているわたあめは
私が大嫌いな冷たい雨だったのだ
「自分なりに自分が好きだ
でも、自分を好きでいることを
皆の言葉が邪魔するんだ」
雨は心からの涙だった
私は呆然するしか無かった
3/29/2025, 11:51:58 AM