明日にはいない人

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繊細な花など、雑草に覆い尽くされてしまう運命だ。繊細すぎるものは人の手ですら毒となる。

繊細なもの、儚いもの、希少なもの、それらを人は愛でるけれどそれらの存在を脅かしているのは結局人自身だ。

才能のあるもの、美しいもの、優しいもの、それらに目を輝かせながら人々は足元の花を踏みつけて歩く。踏みつけた花の尊さを知ろうともせずに光り輝くものばかり追い求める。

君の足の下には潰れた花がある。

花を避けて歩く人ほど、遅いと馬鹿にされる世の中だ。置いていかれて、焦って走って花の事なんか考えてるだけ無駄だったと考えるようになる。

繊細で希少な花ほど、踏まれてしまえば、たちまち枯れていってしまう。

小さくとも、不格好でも、世界で1つしかない花だというのに誰もその価値を知ろうとしない。

踏み潰されてく花を見て、足を止める人もいない。

それが当たり前だからだ。当たり前だと思わないとやっていけないんだ。

花のどれもが踏まれても強く生きれるものじゃない。

人々に追い抜かれて、遅いと馬鹿にされても、小さな花を踏まないよう丁寧に歩く人になりたい。





6/25/2024, 1:06:14 PM