「そっと伝えたい」
-ある日のこと-
「ニンゲンくん、そろそろ晩ご飯の支度をしようか───「ボクがやるー!」「ありがとう、⬜︎⬜︎。気持ちだけ受け取っておくね?」「やー!ボクがやるのー!!」
-またまたある日のこと-
「おはよう、お着替えしようか!」「や!ボクがおきがえしゅるのー!」「……。」
゚*。*⌒*。*゚*⌒*゚*。*⌒*。*゚*⌒*゚*。
「ニンゲンくん、最近⬜︎⬜︎がなんでも自分でしたがるんだよ。」いいんじゃないか?子どもらしくて。
「まぁ、それはそうなんだけど。」
「とはいえ、あの時はね……。」なんかあったのか?
「キミは見ていなかったっけ?昨日の⬜︎⬜︎の……がんばり……フフ……を!」な、何笑ってるんだよ。
「いやあ、思い出すと面白くってさ!フフフ……。」
「だって、その時ズボンとして履こうとしてたの……キミのパジャマの上側だったんだよ?!!」
「本当はそっと伝えようと思ったが、あまりにも本人が真剣だったから、言い出しづらくってね……。」
「しばらく見守っていたら、怒りながら『ぜんぜんはけない!』って言うんだ!だから手伝うふりをして、キミのパジャマは回収しておいたよ。」どうもありがとう。
「まだ着替えもひとりじゃできないから、キミも時々手伝ってあげてね?」はいはい。
「⬛︎⬛︎ちゃん!ニンゲンしゃん!なにちてるのー?」
「⬜︎⬜︎がかわいいってお話をしていたのさ!」「へー。」
「ボクもおはなち、しゅるー!」
「やっぱりかわいいね〜!」「……かわいい。」「ありがと!みんなかわいいよー!」「おれいのおかち、おじゅんびしゅるから、まってて!」
これは、小さな機械がお菓子と牛乳を盛大にひっくり返す10秒前の話である。
2/14/2025, 3:53:42 PM