なんで泣いてるの?
って知らないお姉さんに聞かれたから。
「お、おかぁ...さまと...は、はぐれちゃっ...」
って言っちゃった。
そしたら、
「そっか...じゃあお母さん。
一緒に、探しに行こっか?」
って、手を差し出してくれた。
怖くて、怖くて。
すぐに会いたかったから。
手を取っちゃった。
お母様に、
「知らない人には着いていかない」
って言われたのに。
でも、少しだけ。
嬉しかったんだ。
―――
何泣いてんの?
ってクラスメイトに聞かれたから。
「...ッ...泣いてなんかッ...!!」
って応えちゃったんだ。
そしたら、
「何口答えしてんの〜?
泣き虫なお坊ちゃまですね〜?w」
って、×ってきた。
怖くて、怖くて。
すぐに逃げたかったから。
僕は...。
お母様に、
『無意味なことはしちゃいけない』
って言われてたのに。
でも、少しだけ。
不思議に思えたんだ。
―――
なんで泣いてるの!?
って君に聞かれたから。
「泣いてなんかないよ」
って笑ったんだ。
そしたら、
「...そっか。そう...なんだね」
って言われたんだ。
何も...いや、何か。
言いたかったのに。
取り繕うことしかできなくて。
そんな自分が、
怖くて、怖くて。
逃げ出したかったから、
僕は...。
お母様に、
『嘘をついてはいけない』
って言われてたのに。
僕は、
僕は。
―――
「過程なんてとうの昔に忘れたよ。」
「僕はただお母様との約束を守りたくて」
「お母様の涙は見たくなくて」
「それで、それで」
―――
【なぜ泣くの?と聞かれたから】
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作者小話
少しお題と違いますね。
ツイステのリドルを想像して描きましたね。
全然違いますけど。
あーゆう子好きですね。
8/19/2025, 10:56:37 AM