木漏れ日の跡
あの日、私たちは木漏れ日の下に全てを埋めた。
こぼれる光に自らを託すように
そしてできる限り輝くように。
こんな私たちでも木漏れ日の下では輝けた。
木の上のもっと広い世界に飛び立つことを夢見た。
けれど世界は残酷だ。
私たちが目指していた1番遠く大きな光源は
私たちを置いてずっと先に進んでしまった。
私たちは木漏れ日の跡に取り残された。
欲に負け、努力もせず他人の力で輝こうとした罰だ。
この先の私たちは、もう一度光源が歩む道に
重なり合うことだけを願う愚鈍で盆暗なものである。
11/15/2025, 3:25:03 PM