ある所に
大切な鈴を
誰にも見せずに
隠している少女がいました。
その行動が気にかかった先生は
なぜ鈴がお気に入りなことを
他の子に言わないのか尋ねました。
すると少女は
だってこれが大切な物言うて見せたら
いいなぁ思た子が盗ってきたり、
交換持ちかけられたり
するかもしれへんやろ?
だから大切な物は
見せずに閉まって誰にも言わへん。
でも先生、
なんで鈴がお気に入りってわかったん?
と言いました。
確かにプリンを食べられたなどは事故ですが、
泥棒猫なんて言葉がある以上、
少女の警戒と防御はいいものです。
しかし先生は困ります。
少女には疑うことを知らず
ピュアにでも育って欲しいと思っていたからです。
それはここの教育方針でもありました。
疑心暗鬼で溢れかえる世の中に
少しでも使える人間を。ということです。
なのに疑心暗鬼の鏡のような少女には
別の先生も頭を抱えます。
そこで
お偉いさんと先生は
少女を育てないことにしました。
教育を放棄したのです。
"Good Midnight!"
この話はこれで終わり、
また初まる。
それは少女の話。
フクロウに似た人に拾われ、育てられ、
鈴が今でも大切な少女の。
3/12/2025, 2:29:54 PM