トト

Open App

実際に、肝心の場面では使った記憶がないですね、

I love you ……

ふざけた、冗談めいた時には使うけれども。

漱石が、「I love you」を「月がとてもきれいだね」と訳したとか、しないとか。…

私はテレビを持っていないので良く覚えていないが、この話テレビCMでも使われていたような気がする???

CMで使われるずっと前に、

私がお付き合いしていた人にこの話をしたら、彼女はとても喜んでくれた。

夜中PCに向かっている時や、帰宅する途中、携帯にメールが着て「月がきれいだね!」などと書かれてあったりしたものだ。

その時の満ち足りた気持ちは、外国人に分かるだろうか?

要するに漱石は「私はあなたを愛しています」なんて日本人なら絶対に言わない、使わない、ありえないから「月が…」と訳したのだろう(これは逸話かどうか証拠はありません、念の為)。

いま、外国人に分かるだろうか?などと書いてしまったが、

李白や杜甫は月を詠んだ詩が多くあるし、アンデルセンの『絵のない絵本』は「月から聞いた話」としてオムニバスの物語が綴られている。

でも、最近の人は月を観て喜ぶだろうか?

白州正子のエッセイに、ある月の宴に招かれた話があり、客達はただただ月を眺めて酒を飲んで悦に入っており、同席していた外国人が、日本にこのような慣習がある事に驚き、いたく感銘を受けていた話しが残されている。

それも、もはや今は昔か。

2/24/2024, 2:29:33 AM