手帳の隅に書かれたメモのようなもの

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なにも伝えてくれない海の底のような冷たさを込めていたり
かと思えば私のことが大好きで仕方ないと輝いていたり
私の知っている深い色は表情豊かである


「お姉さま!」
「あら、どうしたの?さっきも会ったじゃない」
「いつだって会いたいの、だめ?」


ぎゅっと抱きついてくるいつもの柔らかさによしよし、と髪を撫でる


「ふふ、かわいいんだから」
「お姉さまは会いたくない?…嫌だったりする…?」


じわりと不安を漂わせるチェルに、そういうことを言わせたかったわけではなかったけど

(いつも凛としているのに、私を見つけるとパッと弾けるように幸せそうにしたりかと思えば今みたい弱々しくなるあなたがとても愛しい)

私にだけ向ける感情だと思うと尚更そう想う



「そんなわけないでしょう?私はあなたのことが大好きよ」
「っ、私もおねえさまだいすき!」


コロコロ変わる青の表情。
これほど彩り豊かな色をわたしは他に知らない

どうか、これからも傍で
あなたのその青くて深い愛を感じさせてね




「青く深く」 HPMA side.T

6/29/2025, 10:20:40 PM