郡司

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通り雨

なんだか久しぶりに聞く言葉のような気がする。このところよく聞くのは「ゲリラ豪雨」とか「線状降水帯」とか、ささやかさのカケラもない雨の姿を表す言葉ばかりだ。

今日このごろの私の頭は、何かにつけ「過ぎ行くもの」に流れがちのようだ。多くのものが「通り雨のように」過ぎてゆく。風景の変遷は当たり前のものなのに、妙にそこにフォーカスが向く。頭の中で変遷をトレースし、それを足場にしてどんどん全体の変遷へ視点を拡大してゆく。

いつか、通り雨のようだったと振り返る時に到れるんだろうか。はじけて生まれた沢山のrealmsが、落ち着くべきへ落ち着く時に。そして、たぶん多くの人が関心を持たず知らず、ゆえに理解の間口も開きにくい「ここ」で、私は「永のひとり」で居続けるんだろうか。

それすら「通り雨」であれば良い、と思う。

9/28/2024, 1:33:29 AM