祈りの果て
祈りの果て、とな。こういうタイトルを見たとき、まずハッピーエンドにするかバッドエンドにするかを考えてしまう。
ハッピーエンドにするなら、神社でお参りをした人の話になるかな。例えば、受験生がお祈りを続けた結果として当日実力以上の力を発揮し、無事に合格するとか。あるいは、良い人に出会わせてほしいと願った人がその神社で運命の人と出会うとか。
反対にバッドエンドにするなら祈祷師の話にするだろう。分不相応な祈りをした祈祷師は力を奪われ仕事をなくすが、その代償によって世界の平和は守られる。もしくは祈りが曲解されて意図しない形で叶い、世界はかえって危機に陥る。――そのせいで祈祷師は魔王と呼ばれるようになり皆から疎まれるとか、いいんじゃない?(?)
個人的にはやっぱりバッドエンドの方が納得感がある。ハッピーエンドを書こうとするとどうしても大衆的になってしまうのは私の経験値が足りないせいだろうか。
今回数パターンの物語を挙げてみて気付いたことがある。私、ハッピーエンドは現実的で、バッドエンドはファンタジーになりがちだ。無意識に現実はハッピーであってほしいと願っているんだろうか。私が描くものは現実賛歌だったのだろうか。……そうやって表現の幅が狭まっては勿体ないのでいずれは現実的で不幸な話も書きたいなと思う天邪鬼な私である。
私は祈りの果てはバッドエンドが相応しいと思ってる。それでも色々祈ってみたい。そう思ってしまうのは、やっぱり私の軸にあるのが現実賛歌だからでしょうか。
11/14/2025, 12:24:10 AM