【キズ色】
静かに落ちてくオレンジに
隠れて泣いている小さな影
振り返ることもできなかった弱虫は
息一つさえも涙に変えて頬を濡らした
膝を抱えたふりして本当は
苦しい胸を抱きしめていたんだよ
涙と一緒に消えてくれたなら
こんな夜も笑えていたのかな
一人ぼっちの夜の公園は
遠い宇宙で小さく光る星のようだ
そんな影も見えなくなった僕なんて
きっと誰の目にも止まらないから
涙を拭いキズを隠して笑ってみせた
大人になっても弱虫なままで
オレンジの終わりに怯えてる
逃げようのない時の流れに
いつの間にか嘘で隠した心の色
あの日キミは゛ありがとう゛って
そう告げて泣いていた
悲しいありがとうなんて
いらないよ
だから笑ってみせた
遠くに行ってしまった君の代わりに
3/14/2025, 8:37:37 AM