彼とわたしと

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“入道雲”

この文字を物語に入れるということは、きっとその後に嫌なことが起こるんだろうな。少なくとも、「筆者の中ではの話」だけれど。

わたしの中で入道雲が現れる時は、きっとその後に彼や君に嫌われるとか、非常識だと思われるとか、そういうことが待っているのだろう。けれど、わたしのその不幸を、彼や君の好きな人が見たとしたら。あぁ、やっとあの邪魔者が消える。と思えるのかもしれない。別にそれはいいけれど、私がここで言いたいのは、人の不幸は、人の入道雲は、たまに人を幸せにできるのかもしれないということ。そうやって世界は今日も回ってくれているのかもしれない。理由はどうであれ、そのおかげで今日も誰かの幸せが築かれているのだとしたら、わたしの不幸くらい、別に何度あってもいいか!と思えてくる。きっとこの先わたしに訪れる入道雲も、誰かが幸せだと思うのかもしれない。もしくは、わたしの中で悲観してしまっているだけで、他の人からしたらなんともない出来事なのかもしれない。そう思ったら、この暗闇に埋もれた鬱状態も、いつかの躁状態を励ましてくれるのだろう。

所詮、わたしの物語は、「私の中での話でしか」ないのだ。幸せだと思うのも、不幸だと思うのも、判断するのはわたしなのだ。その物語を全て終えた時、ただ晴れた1日を終えたような、そんな暖かい気分でいたい。

6/29/2024, 11:53:56 AM