目が覚めた瞬間にあなたを思い出す日がどれくらい続いたか。
意識せずとも、日常のいろんなことでいとも簡単にあなたを思い出しては感情が揺さぶられる日々。
少しずつその頻度が少なくなって、心が凪いでいくことに安堵しているのに、足元がぐらつくような不安定さにも襲われる。
そうやって浮き沈みを経て、余計なところを削いで、綺麗な記憶として残していく過程を自分の内で見ているよう。
どれだけ足掻いても、すべてを忘れるなんてできないと知っている。それなら。
あのとき、ふたりでいられたから、ふたりとも生きていられた。
自分を保っていられた。
その端的な事実だけを、刻んで、糧にして。
また、あなたのいない世界を生きていく。
6/20/2024, 5:45:41 PM