お題『宝物』
世界で唯一無二のもの。
誰に聞いたって、それは自分以外が説明できない。
自分だけが、鍵を無くしても、その中身を知っている筈だ。
どんなことに踊るのか。どんなことに騒ぐのか。
どんなことで痛むのか。どんなことを許すのか。
その宝物はいつだって、自分だけのもので、法律でさえ侵せない。
そしてそれは、自分が残し愛したもの、愛した人の中で、微かに息をする。
何年も、何百年も、下手したら、何千年も。
どんなに時を経ても、その宝物の専門家は自分だけだ。それは孤独でたまらない。誰かに話したくなる。
しかし、誰かが自分の説明で、少しだけ、理解を示してくれるときもある。
その時は、ちょっと悔しくなるけど、嬉しくなるね。
11/20/2024, 2:56:39 PM