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 うちのベランダには「金のなる木」なんて名前の植物の鉢植えがある。
 多肉植物で、葉っぱが丸っこくて厚みがあり、まるで小銭のように見える。だから「金のなる木」というのだろうと長年思っていた。
 けれどこの機会に名前の由来を調べてみたら、栽培業者がこの植物を売り出すとき、新芽に五円玉の穴を通して成長させて、まるで木に小銭が実ったかのような状態にして販売をしたのだそうだ。
 販売のための創意工夫、面白い。

 さて、我が家の「金のなる木」、ときどき、というか何年かに一度、花を咲かせる。
 ぎらぎらとした名前には似つかわしくない、白くて小さなかわいらしい花だ。それらがいくつも集まって咲く。

 花が咲くとうちの両親などはたいへん喜んだものだ。実は、今日調べた情報によると、花が咲くのは縁起が良くないとのこと。
 だけど、縁起なんか関係なく、自分が育てている植物に花が咲いたらさ、やっぱりうれしいよね、なんて思うのだ。

 

 花咲いて

7/23/2024, 11:09:03 PM