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一年前、その人は大きな手術を終えたばかりで、まだ一般病棟には移れずにいた。
昔から大変お世話になっていた恩人であり、数少ない本音で話せる友人だった。
親族以外、面会が許可されず、スマホも使えないので、会うことも話すことも、メールが来ることもなかったから、術後の状況が気になって気になって仕方なかった。
スタッフの方が、何度も経過を質問する私に、一般病棟に移る日が決まったことだけを、わざわざ電話で知らせてくれた。

「あとは、ご本人からの連絡をお待ちください。」と。

しばらくしてメールが届いたが、とんでもなく明るくて元気で、何かありましたか?くらいの感じで。
こちらの心配なんて全く関係なくて、本当に人の気持ちも知らないでと、半分笑って、半分は本気で怒っていた。
無理をして、元気を演じていたことに気付かなかったことは、私の足りなかったことだと思う。

その人の存在がなくなってから気付くことがたくさんある。
良かったことも、そうではなかったことも。

そんな遠くない未来で会えた時、またたくさん一緒に笑いたい。
それまで、楽しいネタをたくさん集めておきたいと思う。

5/8/2026, 5:58:19 PM