この前、いつもテストで満点に近い点数をとってる優等生が60点を切っていた。
私は不思議に思って彼に話しかけてみた。
「珍しいね、いつもは高いのに」
ちらりと視線をこちらに向けて、すぐに視線を解答用紙に戻すと、彼は口を開く。
「努力不足かな」
「どういうこと?」
「ほら、人には限界があるだろ?ていうか、人によって高い低いが違うし。ほら、田中も自分が苦手教科でこれぐらいとってれば喜ぶよな」
「…確かに」
「でも、調子悪い、とかじゃない。今回は勉強サボってた。次はあげるって決めてる」
痛感した。
彼も人間だ。努力しないと落ちるし、努力すれば伸びる。
私達とは違う、天才だ、という偏見を勝手に抱いていた。
誰もがみんな、完璧な人間ではない。
でも、少なくともみんな得意不得意があって、それを理解しながら生きてる、のだと思う。
『誰もがみんな』#実話(※本名ではありません)
2/10/2026, 11:30:52 AM