なんか今日ぼーっとするな。朝起きた時は特に感じなかったけど、放課後が近づくにつれて徐々に身体が重いような気がしてきていた。気のせいかな。ほっとけば治るかな。それとも大事を取って保健室に行った方がいいのかな。どうしよう……。
「うめ。今ひま?」
スパイラルに陥り始めた私の思考を遮るのは予想外の人物だった。
「え?暇だけど……。どうしたの?」
「いや別になんも無いけど。あたしも暇だし。雑談でもするかなって。」
ぶっきらぼうにわざわざ暇か聞いてくるのが面白くって。思わず笑ってしまう。
「ふふっなにそれ。面白いなぁらんは。」
「は?なんも面白くねぇだろ。」
そう言いながら私の頭をコツンと叩いたかと思うと急に真顔になる。
「うめ。アンタ体調悪いんじゃねーの?」
「へ?いやそんな事ないと思うけど……。」
「はぁ……。」
「え?なんでため息?」
「いやなんも無い。一旦保健室行くぞ。悪化する前に行っとけ。微熱でも熱あったら大人しくしとけよ。」
「いやちょっまえ?」
拒否権はないと言わんばかりにちょっと強引に私を引っ張って教室を出ていく。たしかに熱はあるかもしれないけど、ほんのちょっと頭に触れただけでわかるほど体温が変わってる訳ではないはずなのに。きっとあっても微熱程度だから。でもほんの小さな私の違いに気づいてくれるのは少しかっこいいと思ってしまう。
「ほんとそういうとこでしょ……。」
11/26/2024, 1:15:42 PM