汐里

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「 ──ちゃんなんて最低!!もう知らない!! 」



あの言葉が、ふとした時に頭を過る。



あの言葉が、私を縛り付けている。



どうしたものかしら。



この時間になると、いつもそうだ。



彼女の言葉が、胸を抉るように思い出される。



あの放課後の教室。



窓の外の夕焼け空。



あれ以来、夕焼けは嫌いになッた。



解放される日は、来るのかしら。



そんなことを考えていた矢先、



電車の発車するチャイムの音が聞こえた。



こんなところで油を売ッている暇はないわ。



あの子達の元に、駆けつけてあげなくちゃ。



私はすッと立ち上がると、部屋の扉に手をかける。



もう後戻りはできないものね。

10/13/2022, 9:25:30 AM