『耳を澄ますと』お昼も終わったおやつ時。ふわふわと揺れる意識の中、窓の外からかすかに電車の音が聞こえてくる。しゅー、かたんことん、かたんことん。遠く離れているからだろうか。やけに軽く聞こえるそれは遠い地へと心を誘う。どこかへ行こうかな。行きたいな。そう考えているうちに音は過ぎ去っていた。耳の奥に残った音を子守り歌にして再び目をつむった。かたんことん、かたんことん。
5/5/2024, 6:00:07 AM