揺れる木陰にひとつの影
誰かいるのだろうかと覗いてみた
そこには黒猫が1冊の本から測れず眠りについている
少しだけ昨日見た夢とリンクしていた
真っ暗闇に立つ眩い光
そこに僕と、綺麗な毛並の黒猫がいた。
黒猫が僕に笑いかける
「次に風が吹いたなら今の私は消えてしまうけれど、もしも道に迷って思考さえも濁ってしまうときが来たなら
あなたの1番大切な本を手にとって、どうしてそれが1番なのか考えてみてね。きっとあなたが道に迷うのは大切なことに板挟みにされている時。だから思い出してみてね。あなたの大切なものを」
そこで夢は覚めてすっきりはしなかったから顔を洗い外に出て歩き始めた。猫を探す。そうしてここにきて、あの黒猫を見つけた。
黒猫、黒猫?1番大切な本?それは僕が君と何度も何度も痕が残るほどに読み込んできたもの。そして隣にいた君は僕の1番優しい1番大切な記憶。君はいつでも僕と共にあったのか、僕はいつでも独りだと思っていたのに。移り変わる季節に忙殺された自分の気持ちを見つめ直してひとつだけ。
「君にもう一度会えるなら僕の今伝えたい」
7/17/2025, 10:27:54 AM