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※エセ関西弁アレルギーの方は閲覧をお控えください
 思想の垂れ流し

「どうかマコトくんと付き合えますように」
少女は賽銭を投げ入れる。もちろん五円玉だ。御縁がありますよう――
「――マコトに言わんかい!!」
五円玉が木枠に阻まれて砂利道に落ちた。
「え」
「マコトに告白もせんで何がツキアエマスヨウニーやねん! 付き合えるかアホ!」
あまりに口汚く罵られるものだから少女は黙っていられなかった。告白はこの後、願掛けの後にするつもりだったのだ。それをこんな風に怒鳴られて不愉快――
「してから来いや! なんっやねんお前、縁結びを何や思っとんねん! 無い縁結べるか!」
「すっすみません!」

「どうかマコトくんが私に振り向いて――」
「振られたやん。無理やで!」
「神様っ!」
少女は憤った。告白の前に何らかの加護をくれたならこんなことにはならなかったんじゃないか、こんな仕打ちはあんまり――
「何の努力もしてへんくせに何をお怒りなん……初対面で好きですって叫ぶ奇行を告白とは呼ばんのやで」

……縁結びの神は言いました。
告白って秘めた思いを告げるってことやねん。あんたは全然秘めてへんし、マコトからしたら初対面で自分のことが好きな女で、それって何の魅力もないねん。
あと努力ってこーゆーことやないねんな。あんた神社に来て賽銭投げてみて、なんか自分がやり遂げたみたいに思っとるみたいやけど、それって恋の成就に貢献せんし。神よりマコトにお膳立てするべきなんよ。あのあと賽銭ねじ込んでったけど、財布の中身ひっくり返してマコトに積んだら良かったんちゃう?

「……」
少女は放心した様子で賽銭箱に有り金を突っ込んだ。
【神様へ】2024/04/14
ぶりかえしました。長くてまとまってない文を読んてくださったならありがとう

4/14/2024, 11:55:17 AM