恋物語

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「「せんせー今日もかっこいいー!!!!」」
私の担任、葉月先生はイケメンと言われる部類に入る。
今日もクラスの女子達が先生の周りに群がりキャッキャと楽しそうに話している。

見たくも無い光景から目をそらすと不意に足ほどが聞こえて来た。
「あなた、ちゃんと勉強してるんですねぇ、珍しい。」
「なんですか、先生も仕事してください」

現在進行形で仕事してまーす、とふざけた返事が聞こえてくる。
あぁ、もう話しかけないで欲しい。周りの女子から冷ややかな視線が集まる。

「ねぇ、あいつさなんか先生と仲良くね、?腹立つわー」
私の陰口。毎日言われる。先生のせいで。

「そこの君ー!放課後居残りなー教室に集合だかんな!」
葉月先生。呼び出しって、、、最悪。





「で、なんで呼び出したんですか。」
放課後2人きりの教室。
「いやぁ、、やっぱいいねぇ新鮮だわお前の教師とか。まじこの学校に異動願い出しといてよかったー」

「どーせ毎日あってんじゃないですか。家隣なんだから。」

そう、この教師は私の幼い頃からの遊び相手。
いつしかリアコになってしまったのは私の方からだ。
年の差はあったがそれなりにお互い好きだったのもあって付き合うことになった。
私は人と関わること自体結構ムリな性格だからか、人は寄ってこないしなんもしてないのに嫌われてく。
それに比べて先生は、、、。
今まで女子に囲まれてる先生とか目の前で見たことないし、それこそ想像したこともない。
担任になってから、イケメンで人に好かれるという事実を突きつけられた感覚だ。
毎日女子に囲まれて、しかも楽しそうに話す先生。
悔しい。

「おーい、お前聞いてんのか!」
ペシッとバインダーで叩かれる。
「きーてます、きーてます。」
「なにおまえ嫉妬してんの?あいつらに。」
図星だ。バレました?とわざとらしく聞けば、バレバレぇーと教師では無い彼の返事が返ってくる。

やっぱり、私の先生なんだなぁ。
私しか知らない彼の1面。

6/5/2024, 11:55:55 AM