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タイムマシーン


時間の継ぎ目に
そっと置かれた銀の箱
触れた指先が震えるのは
未来よりも
過去のほうが重いから

ひとつ蓋を開ければ
忘れたはずの声が
埃のように舞い上がり
胸の奥で
まだ名を呼んでくる

進むために
戻りたくなる夜がある
戻らないために
進みたくなる朝もある

タイムマシーンよ
もしも私を運ぶなら
昨日でも明日でもなく
“いま”の少し手前へ
心が追いつける場所へ連れていけ

そこに置き忘れた
小さな勇気を拾ったら
私はまた
今日を始められるから


眞白あげは

1/23/2026, 9:51:05 AM