雪をまつ
ベランダの若干積もった雪を手でなぞってみる。
冷たい
きんと全身がこわばるような衝撃。
たまらず私は指をはなした。
第一間接まで埋まった人差し指は、その部分まで赤くなっている。
しもやけかも
そんなわたしを横でみていた彼は、呆れたように両手を私の人差し指に包み込んだ。
あほか
先程までポケットに手をいれていたからか彼の手は温かかった。いや、それもあるだろうが。雪があったからより貴方を感じられたのかも知れない。
あたたかいね
おまえが冷たすぎるんだよ
不器用なあなた。そんな貴方のやさしさがこんなにも愛おしい。
もっと雪が積もったら雪だるまつくろうね。
おい。また手が冷えたらどうするんだ。
大丈夫。何度だって私を温めてくれるでしょ。
それだけで、十分よ。
12/15/2024, 2:59:30 PM