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言葉にして発すると、夢は叶うらしい。
具体的であればあるほど、叶うらしい。

でも、そもそも、夢ってなんだろうか。
夢と目標はどう違うのか。
夢と妄想や羨望はどう違うのか。
夢と理想はどう違うのか。

夢があることは良いことなのか。
夢があることは幸せなのか。
夢がないことは悲しいことなのだろうか。

眠るときに見る夢も夢と言うし、
叶うはずのない望みも夢と言うし、
実現できる願いも夢と言う。

ある意味、全ての小説は夢の中の出来事で、
もしかしたら、今このときも夢の中かもしれない。
夢の中の夢の中の夢の中の夢の中かもしれない。
何度目が覚めても、いつまでも夢の中なのかもしれない。

すべての夢から目が覚めたら、そこはどこだろう。
それが現実なのか。
表裏一体なのか。
はたまた、グラデーションなのだろうか。
夢と現実の間。合間。狭間。隙間。あわい。

では、今このときは、夢か現実か。
そうすると、わたしはなにものか。
わたしでないものは、なにものか。
わたしがわたしであるならば、夢と現実は同じものでは。
今が夢の中であり、現実の中でもある。
夢にいるわたしもわたしであり、
現実にいるわたしもわたしだから。
わたしがわたしをわたしと思うから、
わたしでないものが生まれる。
夢の中でもわたしはわたしで、
現実でもわたしはわたしだ。
わたしでないものも、同じ。

であれば、現実にいながら、夢の中にいる。
夢は叶っている。





そういう夢を、見たかもしれない。

12/4/2023, 2:15:59 PM